コナガ
【生態】
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成虫の体長は約6mmで、静止時に背面から見ると、翅にダイヤ型の模様が複数つながったように見え、英名の由来となっている。老熟幼虫の体長は約10mmで緑〜黄緑色。年間の発生世代数は地域によって異なり、7〜12世代程度発生すると考えられる。主に葉裏の葉脈付近に産卵。幼虫は4齢を経て、葉裏に粗い網目状の繭を作って蛹化する。本種は休眠性を持たないため、冬期間中もあらゆるステージの個体が作物上で観察されるが、0℃に60日さらされると死亡する。したがって、根雪が2か月以上続く地帯では越冬することができない。
【被害】
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孵化幼虫は、葉肉内に食入して内部を食害する。2齢期からは葉裏から表皮を残して食害するため、食害部は白斑状になる。
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幼虫は生涯摂食量の8割を終齢幼虫である4齢期に摂食する。したがって、本種による食害痕が目立つようになった段階は、4齢幼虫が主体となっている。4齢幼虫は薬剤に対する感受性が低下するので3齢幼虫期までに防除を行う。メス成虫は葉脈などの段差がある部分を好んで産卵する性質がある。幼虫による食害痕があるとその段差部分にも産卵するため、被害は拡大する。
