まぎらわしい作物名をひもとく③ 非結球あぶらな科葉菜類
ほとんどの農薬ラベルには「作物名」欄があり、その製品を使ってよい作物が表示されています。
農薬の使用基準は法律で厳密に定められておりますので、万が一にも使う作物を間違うことはできません。
一方「作物名」の中には具体的に使える作物の判別が難しいものがあるのも確かで、弊社の相談窓口にはお困りのお客様からたびたびご質問をいただきます。
そんなまぎらわしい「作物名」についての解説をシリーズでお届けしたいと思います。
第3回は「非結球あぶらな科葉菜類」です。

非結球あぶらな科葉菜類とは、チンゲンサイやみずな、のざわな等を含むあぶらな科作物の総称ですが、2019年の法改正で、もともと独立した作物だった「なばな類」や「なずな」が新たに追加され、さらに広範な作物を含む名称になりました。
非結球あぶらな科葉菜類には、キャベツやはくさいのような結球野菜、ブロッコリーやカリフラワーのような花野菜を除けば、あぶらな科の葉菜がほぼ含まれるといっても過言ではありません。
一方、あぶらな科作物には無数の品種(地方名)が存在することもあり、いざ農薬を使うタイミングとなっても作物名だけでは、ラベル上のどの作物に当たるか判断の難しいケースが多いです。
特に「なばな類」に含まれる一部作物と「はなやさい類」の茎ブロッコリーやカリフローレ等は見た目も近いため、さらに混乱しやすいといえます。
(注!「なばな類」と「はなやさい類」は、農薬の作物分類上で明確に違う作物群として扱われます)
以下では、現時点で「非結球あぶらな科葉菜類」に含まれる作物を纏めておりますので、ご使用の際の参考にしていただけますと幸いです。
➡ 非結球あぶらな科葉菜類に含まれる作物名について(2025年10月現在)
なお、まれに農薬製品ラベルに「非結球あぶらな科葉菜類」と「なばな類」が並列して記載され、両作物で希釈倍数や使用時期の異なる製品があります。このような製品を「なばな類」に使うときは「なばな類」の表示事項に従う必要がありますのでご注意ください。ちなみに現在は「非結球あぶらな科葉菜類(なばな類を除く)」等の表示により、作物ごとの使用可否が区別できる農薬製品が増えておりますが、判断にお困りの場合は迷わず取扱メーカーの窓口にご相談ください。
<非結球あぶらな科葉菜類に使用可能な弊社製品例(2025年10月末現在)>
アディオン乳剤 ※こまつな、非結球はくさい、みずな、なばな類は適用害虫等が異なります。
ディアナSC ※こまつな、チンゲンサイ、なばな類は適用害虫等が異なります。
プレオフロアブル ※こまつな、みずな、なばな類は使用時期等が異なります。
エコピタ液剤/エスマルクDF/フローバックDF ※野菜類の記載事項に沿って使用できます。
スクレアフロアブル
<おわりに>
上でも述べた通り、農薬を使う作物は万が一にも間違えられません。
弊社製品の使い方でお困りの際は、
お客様相談窓口(TEL:03-3663-7947 平日9:00~12:00、13:00~17:00)
もしくは製品お問い合わせフォームにて承りますので、
ご不明な点がございましたら是非、お聞かせください。
