斑点米カメムシ類 防除の考え方(復習編)
先日7月8日付で農水省より「令和8年度病害虫発生予報第4号」が発表されました。
向こう1ヶ月、水稲では斑点米カメムシ類の発生が、東北、南関東、四国、及び九州の一部地域で多くなると予想されています。
加えて近年は、出穂の始めから籾の基部を吸汁するイネカメムシが問題化しており、斑点米だけでなく不稔米の多発も懸念されております。
斑点米カメムシ類防除に当っては適期の本田殺虫剤散布がもっとも有効ですが、継続的な被害防止のためにはカメムシが発生、増殖しにくい環境を整えることも大切です。
現在既に、本田のカメムシ類防除を進められている方も多いと思いますが、今回は斑点米カメムシ類防除の考え方について、順を追って振り返りたいと思います。

イネカメムシ
斑点米カメムシ類防除の考え方と手順
<斑点米カメムシ類発生と防除イメージ>

①発生する斑点米カメムシ類を正確に把握する。
カメムシの種類によって水田への侵入時期や水稲の加害方法、有効な対応は異なりますので、まずは水田に発生するカメムシの種類を正しく把握する必要があります。
地域で発生しやすいカメムシ類の情報は、自治体の病害虫防除所ホームページ等で確認することができますのでカメムシ特定の参考になります。
(参考)農林水産省ホームページ 都道府県病害虫防除所一覧(外部に移動します)
また、近年問題となりやすい斑点米カメムシ類については、当社でも以下の記事で纏めておりますのでご参照ください。
(参考)注意報続々発表!斑点米カメムシ類にご注意ください。
-

アカスジカスミカメ
-

クモヘリカメムシ
-

ホソハリカメムシ
②本田のカメムシ類対策に有効な箱処理剤を使用する。
たとえば発生するカメムシがカスミカメムシ類等の小型のカメムシが中心なら、デジタルメガフレア箱粒剤を水稲育苗箱に処理することで、本田のカメムシ対策が可能です。
(発生状況次第ですが、穂揃期の殺虫剤散布を省略できます)
また、イネカメムシに対しても出穂期の殺虫剤散布との組み合わせで、特に早生品種における不稔米の予防効果を高めることが期待できます。
③水田内でカメムシの寄生する雑草を増やさない
たとえばアカスジカスミカメは稲だけでなく水田雑草のイヌホタルイ・シズイ・イヌビエも好んで寄生しますので、適期に水稲用除草剤を散布し、除草を徹底することで、水田内のカメムシ初期発生と増殖を抑えることができます。
-

イヌビエ
-

ホタルイ
-

シズイ

④カメムシの潜みやすい畦畔雑草を刈払う(水稲出穂の2週間ほど前まで!)
多くの斑点米カメムシ類は畦畔の雑草にも寄生や産卵を行い、水稲出穂後は水田内に侵入して籾を加害します。たとえばアカスジカスミカメなら出穂したイネ科植物、特にイタリアンライグラス(ネズミムギ)やメヒシバ、スズメノカタビラ等を好んで寄生し、アカヒゲホソミドリカスミカメはイネ科雑草の葉裏に産卵します。
このようなカメムシの寄生先となる畦畔雑草を刈払い等で適切に管理できれば、水稲出穂以降のカメムシ侵入を減らすことが期待できます。
ただし、もし水稲出穂が近い時期に刈払いを行うと、拠り所を失ったカメムシの水田内侵入が増える原因となりますので、刈払い時期には注意が必要です。遅くとも水稲出穂の2週間ほど前までには刈払いを終えてください。
⑤適切な時期に本田殺虫剤を散布する。
多くの斑点米カメムシ類に対しては水田への侵入と加害が本格化する、穂揃期~乳熟期の殺虫剤散布とさらに1週間~10日後の追加散布が有効です。また、粒剤など効果発現まで少し時間を要する製剤の初回散布は、少し早めの出穂期~穂揃期頃がお勧めです。
ただ、カメムシの中には水田への侵入時期が早めの種類もおり、たとえばホソハリカメムシは出穂期頃から侵入し、籾への初期加害で未熟米(しいな)発生の原因となります。また、近年問題化しているイネカメムシはさらに水田への侵入が早く、出穂1週間ほど前には水田内に侵入し、出穂とともに加害を開始しますので、発生が多いと予想される場合は、出穂を認めたら速やかな殺虫剤散布が望ましいです。
協友アグリの取扱製品では、特にダントツ・トレボンを含む水稲殺虫剤(もしくは殺虫殺菌剤)が有効です。

上でも述べましたように、水田に侵入する斑点米カメムシ類は多種多様で、単年で十分な対策を打つのは難しいのが実情ですが、有効な方法を1つ1つ組み合わせることで被害を抑えることが可能です。水稲生産者のお客様におかれましては、高品質なお米の生産の一助としてぜひ、当社製品をご活用いただけますと幸いです。
なお、弊社お客様相談窓口やお問い合わせフォームでも、製品に関するご質問をお受けしておりますのでぜひ、ご利用ください。
お客様相談窓口(TEL:03-3663-7947 平日9:00~12:00、13:00~17:00)
製品お問い合わせフォームはこちら

