• 現場だより

季節のお問い合わせより(2023年5月)

日頃より弊社製品をご利用いただき、誠にありがとうございます。

弊社の相談窓口では日々、製品に関するお問い合わせを頂戴しておりますが、
こちらのコーナーでは引き続き、これからの季節で特に多いご質問を抜粋してご紹介したいと思います。

今回のテーマは水稲の 中後期除草剤 です。
弊社ではおもに「バサグラン粒剤」と「バサグラン液剤」のお問い合わせをいただきます。

ほんの一部のご紹介となりますが、皆様の防除活動のご参考になれば幸いです。

中後期除草剤のよくあるご質問

Q: バサグラン剤は散布後に発生してくる雑草にも効果は期待できるのか?
A: 発生前の散布だと除草効果は期待できません。本剤の有効成分は土壌への吸着が少なく処理層を形成しませんが、わずかな水に溶けて雑草の根や茎葉から吸収されるため、雑草発生後の落水散布が有効です。

 

Q: バサグラン剤の水稲における使用方法で「落水散布」の落水とはどのような状態か、また同様に「ごく浅く湛水して散布」とも書かれてあるが、結局水が溜まっていても問題ないのか?
A: バサグラン剤使用時の「落水」とは、水田内を見回して水の溜まった場所は無いが田面の乾燥には至らず、水田内の足跡に水が染み出す程度の水分状態を指します。バサグラン剤の有効成分はわずかな水に溶けて、雑草の根や茎葉部から吸収されて効果を発揮しますが、湛水状態では有効成分が水中に拡散し、雑草周辺の濃度が薄まり効果不足になるおそれがあります。なお「ごく浅く湛水して散布」とは、どうしても圃場全体の落水が難しい場合、漏水防止を徹底した上で水位をできるだけ浅くして散布する方法ですが、雑草の茎葉が水面上に出ている必要があります。基本的には「落水散布」をお勧めしています。

バサグラン剤使用時は水田の落水を適切に!

 

Q: 水田内の一部にだけ雑草が発生している場合、バサグラン剤は部分的な散布でも問題無いか?
A: バサグラン剤は雑草の発生部分にだけ散布するスポット処理が可能です。ただし有効成分の拡散を防ぐため、落水散布を行ってください。

 

Q: 水田にバサグラン剤散布を予定しているが雨が降りそうだ。散布すると効果に影響が出るか?
A: バサグラン剤散布後すぐに降雨があると、水田内の有効成分濃度が薄まり除草効果に影響の出るおそれがあります。散布に当っては少なくとも2日程度は晴天が続く時期の散布が望ましいです。なお、散布後は降雨の有無に関わらず、7日間は落水しないでください。

 

Q: バサグラン粒剤の製品ラベルには移植水稲の使用時期が「移植後15日~55日 但し、収穫60日前まで」と書いてある。まだ収穫まで60日以上あるが既に移植後55日を超えている。使っても良いか?
A: 使用時期の記載は、収穫前日数だけでなく移植後の日数も必ず守ってください。農薬使用者は農薬取締法上、製品ラベルに記載された使用時期を遵守することが定められています。

 

Q: バサグラン粒剤をコナギやホタルイ、オモダカ対策で使う場合、具体的にどの程度の大きさまで効果があるのか?
A: コナギに対しては舟型葉(付け根の細い舟の形をした葉)の出る時期まで有効ですので、ハート形の葉が出る前に散布してください。ホタルイに対しては花茎が2~3本程度伸長してツボミの付く時期まで有効です。また、オモダカに対してはヘラ葉の時期(矢じり葉の出る前)まで有効です。
  • コナギの舟型葉

  • オモダカのヘラ葉

いかがだったでしょうか。

今回は中後期除草剤のよくあるご質問をご紹介しましたが、
水稲除草場面でよくいただくご質問は以下の記事でも紹介しておりますので、
是非合わせてご覧ください。

よくあるご質問 水稲除草剤(全般)
季節のお問い合わせより(2023年3月)

その他、弊社製品に関するご質問も
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