農薬ラベルの困った!をひもとく(害虫名編①)

畑や田んぼで使われる様々な農薬、当然そのラベルには使える作物ごとに有効な「害虫名」や「病害名」「雑草名」が表示されています。
ただ、中には名称を見ただけでは、具体的に効く害虫や雑草の判別が難しいものがあります。
ほとんどの場合、害虫や雑草を大きなグループ名で表示していることが理由ですが、初めて使う方にとっては、目の前の害虫が果たしてどのグループに含まれるのか、判断に困ることがあります。
このコーナーでは、そんな製品ラベルの「適用害虫名」や「適用雑草名」の中で、比較的迷いやすいと思われるものをピックアップしてご紹介します。

今回のテーマは「ケムシ類」。
一般的にケムシとは、チョウやガの仲間の幼虫で毛に覆われたものを指しますが、
農薬製品ラベルでは、その中で果樹や樹木の害虫として認知されている種類をまとめて「ケムシ類」と呼びます。
現在、チョウ目の7科(内、代表的なものとして14種)が含まれます。
<適用害虫名「ケムシ類」の例(2026年10月現在)>
・カレハガ科(オビカレハ、リンゴカレハ)
・シャチホコガ科(モンクロシャチホコ)
・ヒトリガ科(アメリカシロヒトリ、クワゴマダラヒトリ)
・マダラガ科(ウメスカシクロバ、ブドウスカシクロバ)
・ヤガ科(ナシケンモン)
・ヤママユガ科(クスサン、ヤママユ、ヒメヤママユ)
・ドクガ科(ドクガ、モンシロドクガ、マイマイガ)
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マイマイガ幼虫
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クスサン幼虫
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チャドクガ幼虫
たとえば、桜のアメリカシロヒトリを駆除したいという場合は、
適用作物名に「樹木類」もしくは「さくら」の表示があり、かつ適用害虫名に「ケムシ類」もしくは「アメリカシロヒトリ」表示のある殺虫剤が使用できるという寸法です。
ただし、一般にケムシの仲間とされる「イラガ」は農薬ラベルでいう「ケムシ類」には含まれません。イラガに対しては適用害虫名「イラガ類」表示のある農薬を使う必要がありますので、ご注意ください。

このように、ひとくちに「ケムシ類」といっても実は、それなりに大きな虫のグループが含まれておりますので、該当製品をご利用の際は、ご留意をお願いいたします。
また、判断に困った際は迷わず取扱メーカーの窓口にご相談ください。
<ケムシ類に使用可能な製品例と適用作物(2026年10月末現在)>
協友スミチオン乳剤…りんご、なし(有袋・無袋)、かき、おうとう、うめ、樹木類
住化スミチオン水和剤40…おうとう
ダントツ水溶剤…りんご、なし、うめ、ブルーベリー
ディアナWDG…りんご、かんきつ、うめ
<イラガ類に使用可能な製品例と適用作物(2026年10月末現在)>
協友スミチオン乳剤…かき
住化スミチオン水和剤40…かき
パダンSG水溶剤…かき
